定価 ¥1050 C/C(シンデレラコンプレックス)
| 通常版 2008/06/11 DVD付初回限定盤 舞台のテーマ曲だけに収まらない名盤の一つ | |
第9章 ガラス色のシンデレラ達
2008年、本来であれば藤本が主導で行うはずだったアップフロントアジア戦略がついに起動した。 先行して昨年発売した全てのシングルを収めたアルバムも抱え、韓国・上海・台湾と「モーニング娘」を広めていくための初の試みが行われる。 批判は多かった光井はすぐにダンスを覚えメンバーの中に溶け込み田中を支え、ジュンジュンとリンリンも少しづつ日本文化を学んでいった。 幼過ぎて色気は無く、魅力が無かった高橋が選んだのは「女性としての哀愁」 孤独と悔しさを抱えた女の悩みを自らの歌声に響かせ、田中がカバーし久住がアクセントに加わる。 メンバーに黒の衣装を着せ、曲はツインボーカルのユニゾン。他のメンバーはダンサーに回り、センターダンサーに久住を据えた。 歌唱力を押していた原点回帰のこの曲は日韓同時発売され、6位まで落ちた順位は3位まで回復。 あまり話題にはならなかったものの、今までにない女性ファンを掴み、ついでに何故か新宿二丁目のお姉さんの心も掴んだ(笑) ジュンジュンとリンリンの中国語、新垣の趣味のハングル語の活躍もありモーニング娘のアジア戦略は進んでいく。 言葉の壁は大きな力。新しい一歩を踏み出していたモーニング娘に下された国内の評価は、紅白落選という結末で終わった。 |
小悪魔さゆみの逆襲
ヤンタンで鍛えられた道重は出番が無いキャラと小悪魔キャラが話題を呼び、低迷しがちなヤングタウンに新しい風を吹かせた。 明石家さんまに鉛筆を投げつける等でネットでも話題となり、次第に忘れられがちだった彼女にも出番が回ってきた。 元々ダウンタウンにも認められるほどの度胸とトーク力のあった彼女が表舞台に立てば、パッと出の芸人なんか霞んで見える。 可愛いだけのキャラの裏側に緻密な計算と戦略が有り、歌はダメでもコーラスとしての歌唱には定評がありスタッフの受けも良い。これだけの逸材をアイドルだけで終わらせるのはもったいない。 モーニング娘自体が忘れ去られ、消えた有名人として特集されるにまで落ち込んでいた2008年、それまで影に隠れていた道重の逆襲が始まった・・・ 12歳からモーニング娘として頑張り、コンサートでファンに笑顔を振りまいていた日々とは一転、久しぶりに触れるテレビで待っていたのはモーニング娘に対する冷たい評価だった。 モーニング娘を知らない、新メンバーが誰かわからない、もう解散していたと思っていたなどと19歳の世間知らずなアイドルは現実を痛いくらいに思い知らされる。 アイドルと言えばモーニング娘、一番と言えばモーニング娘。 当たり前だったはずの常識は崩壊し、道重は必死になって食らいつこうと努力した。 そんな道重に応えるべく、スタッフは台本ばかりだったMCを無くし、コンサートをメンバー個人の思いを伝えられる場所へと変えていった。 トークが苦手な高橋を支え、低迷する時代を引っ張ろうと道重なりに頑張りぬく。 アジア戦略が力となり低迷した時間にレッスンに重きを置いた結果、ハロプロを代表するパフォーマンス集団とモーニング娘は呼ばれるようになる。 スタッフの思いとメンバーの苦悩を一身に集めた「モーニング娘。コンサートツアー2009春 プラチナ 9 DISCO」は動画サイトなどでも未だに話題となり、 最初こそ盛り上がりを見せなかったものの徐々に彼女たちのパフォーマンスが話題となり、現代アイドルの最高峰と呼ばれるまでに成長を遂げ多くの女性ファンをつかんだ。 そして彼女たちはハロプロ入りを志願し、当時のモーニング娘を手本とした活動を続けている。 |
・第10章 マスコミから消されたモーニング娘。 |